目当てのパーツは無く、一人で「残念」と心で言いながら、ベースコーナーを横目にチラッと見ると、何と何とずっと前から、憧れて欲しかったリッケンバッカーのベースが陳列してあるじゃないですか

まず楽器屋で、この新品のベースがディスプレイされていることが、本当に珍しく、立ち止まってじっくり、うっとり見てしまいました。
しかし右手用しかなく、レフティの僕には、またまた「残念」の言葉が心の中で回っていました。
帰り際に店員さんに、とりあえず「リッケンバッカーのレフティのベースは無いですよね」と聞いてみました。
店員さんは、にっこり笑い顔で「少しお待ちください」と僕に言って奥の倉庫へ…
中古のリッケンバッカーのレフティすら見た事がないから、僕は「まさか、あるはずないよな」と呟いていました。
倉庫にいったあ店員さんが二つのダンボールを持って、僕の所にやって来て「レフティの赤と黒がありますよ。」と…
そして未開封の二つのダンボールを開けて、僕の前に置いて見せてくれました。
リッケンバッカーのレフティのベースが、それも新品で二つも…かっこいい!
僕は声すら出すことが出来ず、ましてや触れる事が出来ませんでした。
混乱した頭の中、とりあえず値段を聞くと、以前よりもかなり安くなっており、その事でもビックリ

「どうしょう?買いたい!」などいろいろ考え、かなり動揺しながら店員さんの名刺だけいただき、楽器屋を後にしました。
頭の中で、このベースが回り始めて、「参った。ずっと探していた、ベースがこんな時に、こんな所にあるなんて…」
とつぶやきながら家路に着きました。
帰り道、舞い上がった気持ちを冷やす事、自分の今の状況を冷静に見つめ直す事専念しました。
自宅で、ゆっくりお風呂に入り、夕飯を食べ、子供や妻の顔を見てると、興奮した気持ちが落ち着き、頭の中で回っていたベースが止まりました。
いろいろ考えましたが、「あのベースは、見なかった事にして、今は忘れよう」
と言う結論を出しました。
欲しかった物を諦めるって、けっこう辛いですね(笑)